調教

新入社員の女の子。筑波の大学院出で仕事も有能そうなパッと見普通な子なのだが、CD売り場を案内した際、恐ろしい音楽趣味の片鱗が見えた。
ふとJ-POPコーナーで『高木正勝/COIEDA』を見つけ、「あー!このCD置いてあるってすごいですね。私大好きなんですよ」という彼女。私も高木正勝の名前は知ってるが曲は聴いたことがない。「○○さん、こういうの好きなの?」「はい。デビシルが1曲歌ってるんですよねー」「・・・○○さん、デビシル知ってるの?」「はい。結構好きですよ」。
思わぬ言葉に唖然とする私を尻目に、その後洋楽コーナーを見て、やれチルドレン・オブ・ボドムだのマーズ・ヴォルタだのソナタ・アークティカだのドリーム・シアターだのを見つけては喜び、果てはイエスやクリムゾンなどプログレど真ん中にまで反応、「ELPは聴いておかなきゃいけないと思って、『展覧会の絵』だけは聴いてみたんですけどピンと来なかったんですよ」とか「ピンク・フロイドも聴いてみたいんですよねー」とか、アナタいくつですかという感じ(笑)。それからちょっと話をして、好きなアーティストとして出てきたのは、アット・ザ・ドライブインブロック・パーティーSPECIAL OTHERSくるり、など。スミマセン、キイタコトナイデス・・・。
予期せず盛り上がってしまったので、いくつかCDを貸し借りしようということになり、「α波が出そうな気持ち良いものがいい」というご希望にとりあえずイーノの『アンビエント2』を、また「レンタルで借りてちょっと聴いたことはあるけどCD持ってない」というROVOの、一番好きなアルバムである『FLAGE』を提供。「CD1枚で43分の1曲のみっていう『Pyramid』も結構良いんだけど、いきなりそれは厳しいかと思って」という私に「多分大丈夫ですよ。プログレだったら1曲何十分って普通じゃないですか」とにこやかに返す彼女は、高木正勝ブロック・パーティーSPECIAL OTHERSを貸してくれた。あとは感想待ちだが、次はどんなのを貸したら良いでしょうか。