北欧3連発

・『Wibutee/Sweet Mental』
前作は未聴だが、オリジナル・ベーシストの脱退が音楽性に少なからず影響を与えたか、音楽性の変化が脱退を促したのか。以前より"ポップ・エレクトロニカグループ"を自称していた通り、最早フューチャー・ジャズなどに括れない作風。曲としてはカッチリと作り込まれていると思われ、かなりポップで聴き易い。エレクトロニクスの使用も十二分に血肉と化しており、取って付けたような部分が皆無で非常に自然。音楽性にも使用楽器にも屈託がない感じだが、2、5曲目ではどっから持ってきたのかメロトロンをも使用。フルート及びストリングスの音色であくまでも個性的な楽器として、楽器自体に依存し過ぎない使用は好印象且つアクセントとして効果的。特に5曲目ではかなりフィーチャーされてるんでプログレファンもぜひご一聴あれ。1曲目とラストの曲はゆったりとしたドリーミーなヴォーカル曲でこれも聴き物。後者にはAnja Garbarekが参加しており、CDに貼られているシールにもその旨記載されてるのはそのネームバリュー効果を期待しているということだろうが、それを無視しても全く心配ないほど作品全体の出来が素晴らしい。手放しで大絶賛します。個人的には今年のベスト5に入るくらいの出来。
・『Close Erase/Sport Rocks』
Jazzaway Recordsから直で通販。ノルウェーから無事届いてくれた(笑)。ほとんどインプロと思われるが、前作にあった「オーバーダブなし、1stテイクのみ」のクレジットは一応なし。でも勢い/熱気からするとほとんどスタジオライヴみたいな感じで録音されたのかも。3名ともにキーボードorエレクトロニクスのクレジットがある通りそれらの要素は前作以上。特に3曲目の8ビートは鬼のようなカッコ良さ。
・『Mungolian Jet Set/Beauty Came To Us In Stone』
Jazzland周辺オールスターズかのような顔ぶれで、NPMを更にアブストラクトにしたみたいな感じ。意外ながら今回の3枚の中では表面上のジャズっぽさはこれが一番かも(笑)。