『攻殻機動隊 S.A.C. プロダクションノート』

ファン注目のコンテンツ「S.A.C.サウンドメイキング〜菅野よう子の世界」、制作が進んでいる『Solid State Society』の打ち合わせシーンなどを絡め、本人、監督の神山氏、音響監督の若林氏、脚本の佐藤氏の最新インタビューがたっぷり27分・・・インタビューだけで、期待したレコーディングシーンや参加ミュージシャンについて等は一切無し。サウンド自体への言及もなく、菅野よう子という人物の、というより「菅野よう子の音楽」のファンとしてはやはり物足りない。まあ予想通りといえばその通りで商品の性格上しょうがないんだけど。あの天然な喋りだけは存分に堪能できます(笑)。あと菅野さんが作ってきたデモテープCD-R2枚のジャケット(これも自作)が可笑しいのでファン必見かも。
再生中の本編に連動して、監督以下各スタッフの解説を付けている映像を呼び出せるビジュアルコメンタリーがメインコンテンツとしてDVDに収録されているが、これのオーディオ版が見たい。例えば、楽曲を聴きながら菅野さんの他にも今堀さんや等さんや浦田さんらにインタビューして「ここではこんな機材を使った」とか「菅野さんからはこういうイメージで弾いてくれと言われた」とかレコーディング時の様子を語ってもらうとか、菅野さんのデモテープと完パケバージョンを聴き比べて、どこをどう変えたかどれだけクオリティが上がったか検証してみるとか、演奏陣へのインタビューはもちろん、エンジニアの薮原氏やマスタリングのジョージ・マリノにも菅野サウンドについての話を聴くとか。菅野サントラは売れてるんだからさ、洋楽の名盤の制作過程を追った「クラシック・アルバムズ」シリーズみたいなこういう企画あっても面白いと思うんだけどな。