踊らされてます

FSSスクールカレンダーが到着。あまりに長い休載をさすがに腹立たしく思いつつ、副読本の類はまんまと買ってしまうわけで。今回も微妙に新情報がチラホラと織り交ぜられ、デザインズ2は今年中に出るのかどうかとやきもきさせられるという見事な踊らされっぷり。GTMはどうなってんだー?

最近買ったもの

・『Mono Fomtana/cribs』('07)
ラティーナのblogで紹介されてたのを見て通販で購入。人の声だったり時計の音だったり何らかの雑音だったりという様々なSEがかなり入っている中、訥々と弾かれるアコースティック・ピアノ。時間の流れを忘れてしまうような抽象的な雰囲気だが、時折Santiago Vazquezのパーカスによるリズミックなフレーズが入るとポップな心地良さすら感じさせる。1stのようなシンセアンサンブルが聴けないが幻想的な芸風は変わらず。すごく純粋な音楽という気がします。
・『Louis Sclavis/L'Imparfait des Langues』('07、ECM
まフリーっちゃフリーだけど、真面目な(?)アンサンブルの後ろで変なエレクトロニクスが鳴ってたり。メンバー写真を見ると若手とは親子ほども離れてるように見えるが(失礼)、まだまだ若い感性で活動して欲しい。ジャズらしいジャズが苦手な私としては、dsがいなかったイレギュラー編成の前作の方が個人的には面白かったかも。

L'Imparfait De Langues (Ocrd)

L'Imparfait De Langues (Ocrd)

・『Tony Banks/A Curious Feeling』('79、Charisma)
ジェネシスのkey、トニー・バンクスの1stソロ。たまにはこういうコテコテのプログレが聴きたくなるもんで。いや、再結成ツアーだとかbeatlegのジェネシス特集号だとか読んだらやっぱジェネシス熱が高まるんだけど、でもオリジナルアルバムじゃなくて未聴だったこっちが欲しくなった(笑)。『静寂の嵐』や『そして3人が残った』あたりの音ですなー。和む。
Curious Feeling

Curious Feeling

・『デーモン小暮/GIRL'S ROCK』('07、avex
「'80〜'90年代初期の女性ロック曲」をカバー。私なんかだと中学のちょうど音楽に興味持ち始めた頃の曲が多くてかなり懐かしい。閣下はさすがにキー高いし(全て原曲と同じキーというでもなさそうだが)歌巧いんだけど独特のネバッこい発音が気にはなる(笑)。演奏はスウェーデングランド・イリュージョンというメタルバンドのメンバーが中心になっているそうだが、これが・・・何となく音質が軽い感じがする。楽曲ではプリプリのM-5「SEVEN YEARS AFTER」、原曲はそういえば聴いたことあるかもって程度の記憶なので比べられないけど、こんなにいい曲だったのかというくらい。閣下の朗々とした歌唱に曲が合ってるんじゃなかろうか。初回盤に付いてるDVDでは自ら解説や制作の様子が収録されてて面白い。
GIRLS’ROCK(DVD付)

GIRLS’ROCK(DVD付)

『ムーミン谷の彗星』

学生時代水戸に住んでた頃、ちょうどテレ東で『楽しいムーミン一家』をOAしてて、よく観てました。私にとってはムーミン岸田今日子じゃなくて高山みなみなんだよね。声優陣も豪華で、特にパパの大塚明夫スナフキン子安武人などが珍しく(って失礼か)ほのぼのと優しい演技をしているのがいい。白鳥英美子の主題歌とナレーションにも和む。これは'92年公開劇場版のDVD化。TV版のDVD-BOXとか出て欲しい。

ムーミン谷の彗星 [DVD]

ムーミン谷の彗星 [DVD]

最近買った物

・『る*しろう/3.27830』('06、Arccangelo)
3年弱ぶりの2nd。演奏のキレ味、聴きやすさ、そしてインストだとシリアスで真っ当にカッコいいのに歌(?)が入るとおバカ度が更にパワーアップするのがいい(笑)。実質4時間程度で録られたという1stも音質的に問題はなかったが、今作の方が音は良いと思う。ドラムマガジン誌の菅沼さんインタビューによれば、それでも3日くらいで終わったそうだが。「犬はしょっちゅう寝ている」。確かに。

3.27830

3.27830

・『ポチャカイテ・マルコ/ドッペルゲンガー』('06、Arccangelo)
新作ミニアルバム。よりドッシリとした安定感が出てきた感がある。M-1の「DOPPELGANGER」には特にハマッてしまい、しばらくこの曲のバイオリンのメロディが耳から離れなかった。高円寺百景時代から桑原氏の曲好きなんです。
ドッペルゲンガー

ドッペルゲンガー

・『DARK/Tamna Voda』('88、CMP)
マーク・ナウシーフの『Personal Note』がめちゃめちゃ良かったので、関連作としてこれと並んで高く評価されているこのアルバムを。廃盤ながらamazon.co.ukから何とか入手。インパクト/個人的な好みからしても『Personal Note』の方が上かとは思うが、Vibraphoneを含む多種多様なパーカッションをフィーチャーし、シャンカールのバイオリンも入ってくると、時系列的には逆ながらインスト時代のボンフルを思い浮かべた。少なくともジャズではなく完全にプログレファン向きアイテム。さすがCMP。
・『RX/Elements』('01、コロムビア
1/14のNHK大相撲中継に1年ぶりにデーモン小暮閣下がゲスト出演するというニュースを聞く→聖飢魔IIが聴きたくなり、手持ちの『THE OUTER MISSION』を聴く→「LOVE FLIGHT」はRXがリメイクしてたっけなーということで『CHEMICAL REACTION』を聴く→そういえば、ジョン・ウェットン参加のプログレ色の濃いアルバム『Elements』は持ってなかったなーと思ったら急に聴きたくなる→amazonで衝動買いという流れ(笑)。01年のリリース当時はあまり興味がなかったんでした。今更デブッて衰えたウェットンなぞに大した魅力は・・・という予想はほぼ当たりだったし(^^;。
石川氏もジョン・ウェットンファンではあるにしろ、アルバムの作曲数のバランスから言ってもプログレファンの湯澤氏がイニシアティブ取ったんだろうなと思わせる、いわゆるハード・プログレっぽい仕上がり。全編にメロトロンっぽい不安定な音色のストリングスがフィーチャーされてるのが微笑ましいが、こういうシャキシャキと現代的なリズムだと、メロトロン系の音は馴染みづらいかも。とはいえ、怪人松崎様作曲のM-3はヴォコーダーポルタメントの利いたシンセソロがそれっぽくて、一番プログレ色が強い佳曲。これこそウェットンに歌ってもらって、且つ1stに参加してた斉藤ネコ氏を招集してバイオリンを弾いてもらったりしたらUKっぽくなったろうに。
Elements

Elements

・『Jakko M. Jakszyk/The Bruised Romantic Glee Club』('06、ICENI)
今となっては21st Century Schizoid Bandのg&voで知られるJakko。元々カンタベリー系の人脈で語られることの多かったこの人だが、21バカバンドの活動を経てのニューアルバムは、ソフト・マシーンやクリムゾンが好きだったという自らの音楽的ルーツを包み隠さず打ち出した、プログレ色の濃い豪華メンバー多数参加の2枚組大作。オリジナル曲のみのDisc1はお馴染みGavin Harrison(ds)やMel Collins(sax、etc..)のサポートを受けながら、gやkeyなど多くの楽器を操る卓越したマルチプレイヤーぶりを発揮した、テクニカルなプログレ・ポップス。インストもあるが相変わらず妙に爽やかなvoが心地良い。この人のvo、すごく好き。ソフト・マシーン、クリムゾン、ヘンリー・カウのカバーを収録したDisc2は、不勉強なもんで個人的にはクリムゾンしか原曲を知らんのだが、ピート・シンフィールドが歌詞を書き直したという「Pictures Of An Indian City」は、改名したタイトルの通り思いっ切りインドなアレンジに。Mel Collinsも参加してるしある意味反則なのかもしれんが(^^;、思ったほどイロモノっぽさは感じられず、よくよく聴いてみればそんなに原曲の雰囲気から遠くなってないし個人的にはアリ。というか普通にカッコいいよこれ。「Islands」もしみじみ原曲の良さが伝わってくる。さてこちらでもDisc1、2共に全編でメロトロンっぽいストリングスがフィーチャーされているのもプログレ的な雰囲気を強めているが、RXと違ってこちらは自然と曲調に馴染んでいますな。クレジットによれば一応本物もDisc2のソフト・マシーンのカバーで使ってるらしい。2枚組といえどもコンセプトをうまく分けて冗長さを廃し、うまくまとめて一気に聴ける。今後を見据えても代表作になり得るんじゃないだろうか。
Bruised Romantic Glee Club

Bruised Romantic Glee Club

欲しいもの

ECMよりフランスのクラリネット奏者、Louis Sclavisの新作『L'imparfait Des Langues』(HMV)。今回はcl、sax、g、key、dsという編成。またノルウェー・ジャズ界最重要ベーシスト、Ingebrigt Haker Flatenのクインテット作『Quintet』(HMV)。しばらくノルウェー国内だけでの発売だったらしいがようやく国内に入荷。どちらも1/25発売予定。
さて、結局ピーガブとハケット先生は不参加となった再結成ツアーが予定されているジェネシスSACD再発盤が4/2にリリース(HMV)。まずは『A Trick Of The Tail』から『Abacab』までの5タイトルだが、SACDとDVD-Videoの2枚組仕様、しかもボーナスSACDとDVDが付いたBOXも! 『A Trick Of The Tail』や『Wind and Wuthering』は一番好きな作品なので絶対欲しいところ。個人的に『Abacab』は要らんが(^^;、やっぱどうせならBOX欲しいよなぁ。