『ニルス・ペッター・モルヴェル/er』

3年ぶりのスタジオ盤。モヤ〜ッと立ち込める深い霧の中を切り裂くソリッドなビート、みたいな作風はもはやお家芸。専任ベーシストもいて肉体性のあるヘヴィなリズムを打ち出していた2ndの頃と比べ、打ち込みが更にフィーチャーされて随分と浮遊感のある作りになってきてる。インゲブリクト・フラーテン(b)は1曲しか参加してないしアイヴィン・オールセットのギターにも以前の凶暴性が聴かれないのは残念だが、ゲスト陣も含め全体のまとまりは一番かも。意外性はないけど相変わらず心地良いのは確か。実は最初部屋のコンポで聴いた時はいまいちかと思ったが、後日車で爆音で聴いたらそのカッコ良さに気付いた。