『Michael Riessler/Momentum Mobile』

enjaレーベルからの'93年作。clarinet、harmonia、barrel organ、b、dsのカルテット編成をメインにしENSENBLE 13なる管弦アンサンブルと共演したライヴアルバム。何つーかもう、こんな音楽聴いたことないよーと口アングリ状態。もちろんある程度の事前情報は得ていたし楽器編成も分かっていたのに、それでもこれほど予想外の音が出て来るとは。ジャズ+現代音楽+民族音楽+チェンバー・・・?ロックの要素は出て来そうにない、でもドラムはかなりパワフルでロックっぽいなぁ。
やっぱり何と言っても聴きものはPierre Charialのバレル・オルガン。手回しだとかパンチカード式で打ち込んでいる(手動シーケンサー?)とかいう話は聞くが、実際にどんな風に演奏してるか全く分からん(ライヴで見せて欲しい)。『Orange』でも聴かれたシュポポポというリズミカルな高速フレーズ(アナログシンセのランダム発信音をオルガンの音色に変換したみたいな感じ)が凄まじく、その「手弾きでは絶対無理」感に何となくエレクトロニカっぽさすら感じたり。M-1後半ではむしろ意外な普通のオルガンソロみたいなことも演ってるが、これライヴでオーバーダブなしで一人で演ってるの?マジっすか。さすがにこれだけ大編成だと全編弾き倒してるということはなく要所要所の登場にならざるを得ないが、それでもこのインパクト。こんな楽器使ったら面白いもん出来るに決まってるじゃん、卑怯!とすら思える。