『三柴理Electric Trio/TAG』

タワレコより到着。
V-Synth/Fantom-X、V-Bass、V-DrumsというRoland Vシリーズを駆使する活動をコンセプトに結成された三柴理(元・筋少、現・特撮)の新バンド。特撮はカッコいいんだけど少々重過ぎ、ザ 蟹はリズムの打ち込みがチープでイマイチだったから個人的には待望の1枚。
key主体のトリオとなれば大体出てくる音の相場は決まっており、M-2の「Nut Rocker」ってそのまんまじゃないかと思うものの、この辺の捻りの無さ(笑)は三柴氏の人柄なのかなと。元々純粋にクラシックの人であり、プログレは後聴きだという三柴氏がどこまでその辺を意識してこのバンドに望んでいるかは分からないが、そういう背景を考えてもスタンスとしてキース・エマーソンに近いものがあるから、編成も同じELPを彷彿とさせるのはある意味必定(一番プログレ色が濃い曲は小柳昌法作曲のM-5)。Fantom-Xに搭載されたサンプラーをはじめ多彩な音色チェンジなどVシリーズの特徴を遺憾なく発揮した作りになってると思われ。いやこの辺はやっぱりCDだけで聴くと分かりづらいんで、ライヴを観てこそその真価が理解できるはず。特に1曲の中でスラップやフレットレスを持ち替えなしで弾きこなせちゃうV-Bassはその特徴が分かりやすいんじゃないかな。V-Drumsはたまに音が軽いと思える部分もあったりするが、まあ仕様でしょ。
M-4、7、8と三柴氏関連既発曲のリメイクもあり。「孤島の鬼」は懐かしい。アレンジも大きく変わってないんで何故今この曲なんだという疑問もあるが。作曲内田雄一郎だし。何か思い入れでもあるんだろうか。